俺と妻の話

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1:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:15:12 TNV

俺はもうすぐ死ぬ。
目を閉じていると考え事ばかりしてしまう。
歳は35歳、今まで仕事ばかりしてきた。
家族はいるが仕事が忙しいという理由で妻と息子の相手はあまり出来なかった。

仕事ばかりしてきたので健診などにもいかず、
体調が悪くなり病院へ行ったところ膵臓癌だと言われた。
どうやら末期で手術をしてももう手遅れらしい。
化学療法もしたがあまり効かず、副作用に悩むだけのような気もする。
今は病院でただ死を待っていた。

保険には入っていたから俺が死んだら妻に少しだけでもお金が入るだろう。
だが、そのお金も息子の教育費や二人で暮らしていくだけでも消えていく。
息子が成人するまではお金を残したいと思ったが、貯金と保険金だけではそれも無理だと思う。
妻は資格なども持っていなく、息子が出来てからは専業主婦だ。
一人で育てていくのは到底無理だと思う。
俺や妻の両親の家にはすでに兄夫婦が住んでいる。
そこに割り込むことも出来ないだろう。





目を開けると妻がいた。

「今日は天気いいよ。お散歩でも行く?」

昔と変わらない柔らかい笑顔でいつも俺を元気づけてくれる妻にはいつも感謝をしている。
俺が仕事ばかりしていた時も家族を支えてくれた。
今もこうやって自分の方が辛いのに無理をして支えてくれている。

「俺が死んだら早く新しい夫を見つけて結婚してほしい。幸せになってほしい」

俺の言葉に柔らかく微笑んでいた妻の表情が崩れ、涙を流していた。
とてもひどい言葉を言っている自覚はある。
俺は妻の手を取り頭を撫でてやる事しか出来なかった。

俺と妻の話
引用元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1520766909


2:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:16:50 TNV

俺と妻の出会いは同じ職場で同期だった。
妻は仕事が出来るわけでもなく出来ないわけでもない。
見た目もただ普通だった。
同期同士での飲み会に俺は毎回参加していて、妻はたまに参加する程度。
珍しさから声をかけてみると話が特別面白くもないが、柔らかい笑顔が可愛かった。
今まで妻と出会うまで顔が綺麗で体型がスレンダーな女と付き合うことが多かったが、
まさかここまで顔も体型も普通な彼女にハマるとは思わなかった。

妻はいつも俺のことを気遣ってくれて、あの柔らかい笑顔で癒してくれた。
プロポーズをした時に泣きながら喜んでくれて、一生幸せにしようと思った。


3:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:19:05 TNV

それなのに俺は死ぬ。
最愛の妻との息子も残して。





なんだか遠くで妻の声が聞こえる。
涙声で俺の名前を呼んでいる。
それで俺がいよいよ死ぬという事がわかった。
体の力がなかなかでなくて手をなんとか動かすだけで精一杯だった。
たぶん妻の手を握ったと思う。
いつもの暖かさが伝わってきた。



そこで俺の記憶は途絶えた。
4:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:22:05 TNV

目を開けると白くてふわふわした場所にいた。
雲のようなソファーに座り、目の前には白い机があって窓からは青空が見え陽の光が差す。

ドアをノックする音が聞こえたかと思ったら医者のような白衣を着た女が来た。
目の前の席に座ると手に持ったファイルを開いた。

「覚えていないかもしれませんが、あなたは先ほど死にました。ここは死者の国です」

頭がついていかなくて言葉が出なかった。

「みなさんそのような反応をします、信じられないでしょう。ですがあなたは死んだのです。それではこの世界のことについて説明しましょう」

その医者のような女によると死者の国(世界)には以前の世界で死ぬとみな現れるらしい。

現れる場所はみな様々で急に現れる。
死者同士での子どもは作ることが出来ない。
俺は死んだ時と全く変わらない見た目だが、人によっては死んだ時より若くなったりする事もあり、死んだ時より歳は取らないらしい。
なぜそのような見た目なのかは今でもわからないということだ。
そして死者の国では生きた時と同じ世界のような構造らしく、車や家や仕事がある。


「死んでからも仕事をしないといけないんですね…」

「それは当たり前です。それと仕事内容は生前と同じ仕事になります。死んでから新しい事を覚えるのも疲れますからね」

「はは…それはありがたい…」


5:名大最強◆Uggw1HQU.jIV:2018/03/11(日)20:22:42 2sq

>>1
学歴は?


6:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:23:21 TNV

「あともし自ら死のうとした場合、それは出来ない事になっています」

「それはどうしてですか?」

「もう私たちは死んでいるのです。これ以上どう死ぬというのですか?動脈に手を当ててみてください」

俺は入院していた時の事を思い出し、手首に指を当ててみた。
すると脈は触れず、しかも暖かさは感じない。
それでようやく夢ではなく自分が死んだのだと実感出来た。

「心臓が動いてない」

「ええそうです。私たちは今生きている人たちの思い出で生きているのです。今の生きている人たちに忘れられたら私達は消滅します。それが私たちの死なのです」

「それでは歴史上の人物はずっと生き続けるという事ですか?」

「そうです。善人も悪人も記憶に残っていればこの世界に居続けます」

「もうなにがなんだか…」



死んでからもこんなに悩まされると思わなかった。
色々な情報が入り眩暈もしてきた。

「今日は疲れたでしょう。あなたの住む場所は確保してあります。そこへ移動しましょう」


7:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:24:37 TNV

俺の住むところに行くまであたりを見てみたが、今までの世界と全く変わりはなかった。
今までいた建物の外へ行くと青空があり草木が生えている。
車へ乗ると市街地へ向かっているのかビルや建物が増えてきた。


「全く変わりはないですね」

「皆さん驚かれます。死者の国というと天国をイメージするでしょう。それの上で雲の上にあって天使がいると。そのイメージを守るためにも先ほどの部屋は天国のイメージで作ったんです」


さっきまで無表情で話していた女が笑顔を見せた。
なんだか俺は人の笑顔を見ると安心する質らしい。

「さあ、つきましたよ。」

案内されたのは普通のマンションだった。
階数は前に住んでいたマンションと同じ階だった。


「使い方は今までと同じです。あなたが落ち着くようなインテリアにもしました。わからないことがあれば連絡してください」

そう言って彼女は名刺を渡し帰っていった。


「使い方は同じって…一般的なマンションと同じ作りって事か?」

ボクの彼女はガテン系


8:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:25:31 TNV

渡された鍵で開けると目の前には今までと住んでいた部屋と同じ部屋が現れた。
家具や衣類や何もかも。
壁に貼ってある息子の絵まであった。



「こんな酷いこと…」

涙が溢れてきた。
今一番会いたい人達と会えないのにいつでも会えるような感覚に陥る。
妻も息子も居ないのに身近に感じて寂しさが増して辛くなる。

「早く消滅したい…」

そう思っても俺は誰かに忘れられないと消滅出来なかった。
妻と息子は今どうしているのだろうか。
気がついたらいつの間にか寝ていた。


9:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:27:02 TNV

いつの間にか朝になっていてその日は電話の音で目が覚めた。
この世界にもスマホがあるんだな…


「そういえば職場のことですがメールしておきましたので、明日からその場所へお願いします。スーツなどはありますのでそれを着ていってください。それでは」

「ちょ、ちょっと待ってください!」

「どうされましたか?」

「あの…部屋を変えてほしいんです」

「それは出来ません。」

「何故ですか!どんな部屋でもいいんです、今の部屋じゃなきゃどこでもいいんです」

「誠に申し訳ありませんがそれは出来ないんです。それは決まりなので。それでは明日からお願いします」


電話が切れた画面にはメールが届いていた。
俺はどうやら昔の記憶に頼りながらここに居るしかないようだ。
そんな事を考えてたら腹が減ってきた。
どうやら死んでも腹は減るらしい。

冷蔵庫を見ても何も入っていない。
冷蔵庫の中身までは以前と同じにはしてくれなかったようだ。
ネット環境は整っているようで簡単に近くのスーパーやコンビニが調べることが出来た。

俺は明日に備えご飯を食べて寝ることにした。


10:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:27:54 TNV

メールの通りの時間に出社すると会社の入口に人がいた。


「君が新しく来た子だね、俺は君の働く部署で新人教育をしてる佐藤だ。といっても前にしたことある仕事だからそんなに教える事もないんだけどね」

「今日からよろしくお願いします」

俺は今まで着ていたスーツを身にまとい、妻に婚約指輪のお返しにもらった時計をつけ新しい職場で働き始めた。


11:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:29:10 TNV

仕事は本当に前の仕事と同じだった。
だから苦にはなず忙しい日々を送っていた。
職場の人間?とも馴染んできてそれなりに楽しい日を送っていた。
職場にいれば楽しいのに家に帰れば地獄だった。
休日なんてさらに地獄だ。
テレビをつけると死んだ有名人が出ていて
まだ生きている有名人に早くあの人が来ればいいのにと言って盛り上げていた。



「早くあの人も来ればいいのに、か…」

俺は妻に早く再婚しろと言った。
今頃妻は再婚して息子と新しい夫とともに幸せな毎日をおくっているのだろうか…
本当はそんな事思ってない。
ずっと俺だけを思って俺だけを愛してほしかった。
再婚なんてしてほしくない。
早く妻に会いたかった。
妻への思いを断ち切るかのように俺は仕事をしまくった。
毎日毎日へろへろになるまで仕事をして家では寝るだけの生活を繰り返した。
その世界は死ぬことはないから病気をすることもない。
どんなに無理をしたって平気な世界だった。


12:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:30:13 TNV

「そういえば知ってるか?」

「急になんですか佐藤さん」

佐藤さんと仕事終わり飲んでいると酔っ払った佐藤さんが問いかけた。



「俺たちが消滅するとどうなるか知ってるか?」

「そういえば知りませんね」

「どうやら生まれ変わるらしいんだよ」

酔っ払って顔を真っ赤にさせた佐藤さんが冗談めいて言う。

「佐藤さん酔っ払ってるんですか?ははは」

「そうらしいんだって!この前テレビで言ってたぞ!俺ならなー生まれ変わるなら有名な女優の子どもになりたいなー。美人なお母さんに甘えたいなぁ」

「そういうの好きなんですか?」

「おう!俺はそういうのが好きなんだよ!この前彼女がさー」

「え、ちょっと待ってください!佐藤さん彼女いるですか!?」

「そりゃあ彼女ぐらいいるだろー、今年には結婚予定だしな」


佐藤さんはにやりと笑うと彼女の写真を見せてきて、彼女との馴れ初めを教えてくれた。
どうやらこの世界で知り合った人らしい。


13:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:32:27 TNV

「お前はどうなの?彼女つくらないの?」

「考えた事もなかったな」

「そういえば生前奥さんがいたんだよな?そういう人もいるみたいだよ、奥さん待ってる人。俺は生前仲悪かったから新しい彼女作ったけどね」

「奥さんに悪いなーって思わなかったんですか?」

「全然思わなかったよー。奥さんとも話し合ってさー…」

「えっ!?奥さんと会われたんですか!?」

「うぉ!?な、なんだよ急に肩掴んで!」


俺は稲妻が身体中に走った。
いつかわからないが妻に会えるかもしれないという希望が湧いてきた。


「俺、妻に会いたいんです。妻以外の人はいないって思ったんです」

「そんなに愛してたんだな…俺はたまたま見つけたって感じだったな。他の奴らもそうらしい。家族が死んでも教えてもらえないからたまたま会うって感じ。まぁ、それでありがたいって奴らも多いんと思うんだけどね。」

「たまたま、なんですね…」

「本当にたまたま会えたのよ。会えた時は嬉しかったけどその時話して連絡先も交換してないからもうそれっきり。どうしてるのかもわからないよ」


14:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:33:16 TNV

佐藤さんはいろいろ話してくれたが話の内容なんた頭に入ってこなかった。
妻に会えるかもしれない。でも会える確率は少ない。
だがいつ消滅するかわからないが希望ができた。


「佐藤さん今日はありがとうございます!今日は奢らせてください!」

「え!いいの!?」

その日は佐藤さんと夜遅くまで飲んで次の日二人揃って二日酔いが酷くて仕事を休む事となった。


15:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:35:12 TNV

昼まで寝ると幾分か二日酔いも良くなって、冷蔵庫に何もない事がわかり買い物へ行くことも出来る様になった。



この世界にも季節はあって今は夏。
眩しいぐらいの太陽の日が二日酔いの俺を襲う。
汗からアルコールが全部出ればいいのにと思いながら歩いていると店から出てくる人の横顔に見覚えがあった。



暑さなど感じない。
周りには多くの人が居るはずなのに静かに感じて動きも遅く感じた。
早く動けと思うのだけど、俺の動きは遅く感じ彼女がどんどん遠くに行ってしまうのではないかと焦ってしまう。
彼女だ、妻だ。
出会った時と同じ見た目をしている。

涙と鼻水で周りの人から見れば見るに堪えないやつになってるだろう。
彼女の名前を呼ぶと振り返った妻は驚いた顔をしていたが俺が好きだったあの柔らかい笑顔で俺に微笑んでくれた。

妻は歩みを止め俺の方に向かって走ってきてくれた。


「やっと会えた!ずっと待ってた…!」


妻には見せたことがないぐらい泣いた。
妻も泣いていて抱きしめて再び彼女に触れた喜びを噛み締めた。


16:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:35:59 TNV

「く、くるしいよ…」

「ご、ごめん。でもすごく嬉しかったんだ」



少し冷静になると周りから見られていることに気付き場所を移動してベンチに座った。



「この世界にはいつ来たんだ?」

「昨日来たの。まさかこんな世界があるなんて知らなかったから驚いちゃった。私、85歳まで生きたのよ。そうそう、息子にお嫁さんが出来て孫もいたのよ」

嬉しそうに息子の話をする妻に愛しくて癒されるのがわかる。
息子も幸せそうな人生を歩んでいて本当によかった。
嬉しそうに話す妻を見て俺も嬉しくなった。
しかし俺には聞かないといけないことがある。


17:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:36:44 TNV

「あのさ、俺が死ぬ前に再婚しろって言ったの覚えてる?」

「うん、もちろん覚えてるよ」

「それでさ、再婚したの?」


俺、ずこく女々しい。
自分から再婚しろって言ったのに。
妻は下を向いたっきり何も話さない。
ぽたぽたと涙がこぼれてるのだけはわかった。
俺は妻の手を握って頭を撫でる事しか出来なかった。


「あの時と一緒だね。あなたが私に再婚しろって言った時と」


妻は泣きながら笑っていた。


「あなたに再婚しろって言われたけどあの時のあなたの表情見たら本当の気持ちじゃないってわかってたよ。だから再婚しなかったの。シングルで息子を育てたのよ」


妻はあれから俺の両親や妻の両親の力を借り、恋人も作らず息子を一人で育てた。
俺は申し訳ない気持ちと自分勝手だが嬉しい気持ちの方が大きかった。


「初めて私と話した時の事覚えてる?あなた同期の子たちに人気だったのよ?それなのに私に話しかけてくれてすごくうれしかったの…付き合ってあなたの事を知るたびにあなたとずっと一緒に居たいって思ったの。だからあなただけなの」

「俺もお前だけだって思ってた。本当にありがとう。結婚してからは仕事ばかりで悪いと思ってた。これからはゆっくり二人で暮らしていきたいと思う」

「ええ、そうね。今までの分幸せになりましょうね」







おわり


18:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:42:04 SMG



19:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:43:58 5jm

ギュッとしたら2行で終わるものを


20:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:51:48 wJk

3行読んだ
黙って死ね


21:×ヲタ◆utWEud8dUs:2018/03/11(日)20:52:19 n3Y

なろうに書いてきて、どうぞ


22:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)20:56:18 Ozi

導入は良かったが、全部を開いた瞬間に読む気が失せた


23:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)21:10:12 bmJ

面白かったには面白かったけども
ストーリーじゃないと思って最初読んだから
真剣に癌の人なのかと思ったぞ


24:名無しさん@おーぷん:2018/03/11(日)21:43:54 uLd

前半 ああ本当にガンなんのかな?

後半 なにこれ?つまらん


25:名無しさん@おーぷん:2018/03/12(月)07:12:25 D9C

平易で読みやすい文章 皆が指摘したように導入部にひきつけるものはある
その後あっさり死後の世界がはじまるのは今風なんだろうな
ラストはあまりにひねりがないので何かしらの寓意があるのか?頭が悪いからよく分からん


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コメント

1 .名無しさん2018年03月14日 17:05▼このコメントに返信

ゴミスレまとめんな。
日本人の死因のほとんどは癌だ。
現実に近親者の死別を体験した者がそこら中にわんさかいる。
だから虚実不明の導入部に、人の僅かなデリカシーが働いたに過ぎず、創作物として特筆するものでもない。
だが実態は、単なる「ぼくがかんがえた死後のセカイのおはなし」で、
子供じみた空想茶番を展開するために、実に短絡的に、苦悩の臨終劇が冒頭に置かれただけ。
大人の書いたものではないだろうが、それにしても甚だ陳腐だし、こういうのを軽率と言うんだ。くだらない。

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